7、父と子の後継者問題

外構工事部を立ち上げ売上は1億を達成し始めたころ、会社本体の業績はやはり一向に戻らず、不振の真っ最中でした。

自分が入社した25才当時に父親は「社長業」でした。

父の会社は当時、社員は25人ほど、営業は6人くらい専務は営業課長、経理課長などおりましたが、赤字にも関わらず在庫、遺失が絶えない状況でもありました。

元々、父親は人を育てるといった気長な性格ではなく、「心意気」のタイプです。

そして、管理は一切せず、従業員に任せっぱなしだった為か、遺失以外にも売掛の未収金や未回収なども10年間で2千万ほどあったと思います。(今でもなんでやねんって思いますけど)

ちゃんと経営されている社長様方から見たら「は?そんなアホな。」と笑われますよね。

でもアホなことが実際に起こっていました。

逆に、そんなことが起こるのが企業ですよね。

「10年続く企業は6.3%」

という奇跡的にも見える確率ですが、実にしょうもない理由で倒産していることがほとんどだと言います。

「人」「物」「金」を大事にすること。

「人は財産」、「利益は血液」と言いますよね。

わかっていても実際は難しいのが経営。

「根拠がある経営」と「感覚でやる経営」

でも大きく異なってきます。

ですが、経営におけるビジョンとは、その会社の生命線であり、企業存続の長さに直結すると思います。

父にはその当時、かなり窮地に立たされていたと思います。

やはり親子で衝突します。

私は、父に、

「ちゃんとしたビジョンはあるん?」

と聞くと、

「今までどんな窮地もなんとかしてきたんや。とやかくお前に言われる筋合いはない。」

と言われました。

なんとかならず、そのまま父の会社は消滅することになるのです。

皮肉にも今の自分があるのは実の父が「反面教師」であるのです。

後に父との衝突の際、聞いたことがあります。

私が、

「なんで人を育てないのか」

と聞くと父は、

「結果を出す奴はほっといても出すんや」

とやはりどこまでも「心意気」で「任せっぱなし」といったタイプ。

同じ時代の「社長業」の経営者も当てはまる方は多いのではないでしょうか?

自分も今、経営して思いますが人材教育は大事です。

でも、当時の自分はやはり父親と言っても「社長」ですから、小さい頃から見てきた父ですから、似ます。

意識をしていたつもりは無く、いつも「父親とは違う」思っていながらも似ます。

無意識にも焼き付いているのかもしれませんが、2代目さんは父親が社長となると心のどこかで「甘え」もあります。

従業員さんに対しても「甘え」で接していた自分は孤立しても仕方がないと言えます。

今私は5時半に起床し、一番に事務所の鍵を開けます。

でも当時の私は定時ギリギリ出社。遅刻もたまに。

服装、髪型、話し方、どれをとってもバカだったなと思いますよね。

そんなバカ息子に従業員は接し方に気配ってくれていたりするんですよね。

それに気づかず接するバカ息子は多いと思いますよ。実際。

でも、今の私に言わせれば、

「どっちも悪い。」継がす方の甘えも継ぐ方の甘えも悪い。

元2代目で現創業者の私が言うのだから間違いありません。

(後継者問題は同族経営の場合、黒字経営でよほど潤沢な資金等がない場合、両社が気づかないと解決しない場合が多いはずです。)

社長業を否定しているのではなくて、零細、中小企業は世の中「変化」に対応していかなければなりません。

「ダーウィンの進化論」にもあるように力がどんなに強い恐竜でも現世に生き残ったのは「人間」です。

まさに変化に対応してきたから。

企業も変化に対応していく、その為に時間と金の使い方を考える「社長業」ならいいと思いますが、

単に任せるだけという、「今まで創業して頑張ってきたからという特権」で社長業をしてはいけないということを創業者も

理解して欲しいのです。

それは「甘え」だということを。

結構世の中の社員さんから「社長」という存在に対して、

・ちょっとだけ会社には来るが、日頃何しているかわからない。

・経費を私用で使う。セカンドバッグに高級車。

・「任せているから」が口癖

って意見やイメージが現実にもあります。

うちの社員に聞いても同じ事言ってましたよ。

社長のあるべき姿、ちゃんと見せていく必要があると私自身も気を付けています。

 

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